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クワガタ産卵セットの作り方【菌糸ボトルを使う方法】

悩める飼育者
クワガタ飼育をしているけど、産卵をさせてみたい!でもどうやって産卵セットを作ればいいんだろう?菌糸ボトルを使った産卵セットがあるみたいだけど・・・

Naomi
私の飼育経験に基づき、こんなお悩みを解決していきます!
本記事の内容
■ クワガタ向けの菌糸ボトルを使った産卵セットの作り方
■ 菌糸ボトルの産卵セットが適しているクワガタは?
■ 産卵セットにおすすめの菌糸ボトル

クワガタの飼育をしていると、挑戦してみたくなるのが「産卵」ですよね。今回の記事ではクワガタ向けの産卵セットの作り方を紹介していきます。

特に菌糸ボトルを使った産卵セットにフォーカスしています。タランドゥスオオツヤクワガタやレギウスオオツヤクワガタ、オウゴンオニクワガタの飼育に挑戦したい方には得に有効なのが菌糸ボトルを使った産卵セットです。

この記事を読む事でセットの組み方、注意点、適用できるクワガタの種類がわかりますので是非読んでみてください。
※5分ほどで読めます。

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菌糸ボトルってなに?

菌糸ボトル(菌糸瓶)は主にクワガタの幼虫に与えるエサとして販売されている製品です。
広葉樹のおがくず(粉々になったやつ)にキノコの菌糸が回ったもので、幼虫にとっては非常に高栄養なエサなんですね。

それをボトル(瓶)に詰めたものを菌糸ボトル(菌糸瓶)と呼んでいます。

菌糸ボトル産卵とは

先に紹介した菌糸ボトルを使って、成虫の♀に卵を産んでもらうのが菌糸ボトル産卵です。
具体的には菌糸ボトルの中に♀に入ってもらって卵を産んでもらいます。

 

そしてそのままある程度の大きさになるまで幼虫を飼育できる方法になります。
この方法で産卵するクワガタは一部のクワガタに限られますので注意が必要です。

マットや材にしか産まないクワガタも多くいますので、菌糸ボトル産卵が適した種に絞って産卵セットを作ってあげましょう。

菌糸ボトル産卵が適している主なクワガタ

この方法が適用できるクワガタ種は下記となります。

菌糸ボトル産卵が有効な種
①タランドゥスオオツヤクワガタ
②レギウスオオツヤクワガタ
③各種オウゴンオニクワガタ
④各種オオクワガタ属(ドルクス属)

メインになるのは①~③です。
菌糸ボトルの中でもカワラタケというキノコを使った菌糸のみを餌とする種類です。

④はドルクス属、つまりオオクワガタやコクワガタの仲間ですね。これらの種はカワラタケ菌糸じゃなくても普通に食べてくれる種となります。

特に菌糸ボトル産卵を選択せずとも普通の材を使った産卵セットでも産んでくれますが、菌糸ボトル産卵も適用できるのが④の仲間になります。
※④の中には菌糸ボトルの産卵セットよりも他の方法を適用した方が良い結果が得られる種類もいます。

おすすめは①~③種に向けて菌糸ボトルの産卵セットを組んであげる事です。

菌糸ボトル産卵セットで準備するもの

では産卵セットの組み方について紹介いたします。
用意するものは非常にシンプルです。

菌糸ボトル産卵に用意するもの
・菌糸ボトル
・底に敷くマット
・ケース

これだけです。一つずつ解説していきます。

菌糸ボトル

♀に産卵してもらう菌糸ボトルになります。
ポイントになるのがボトルのサイズですね。

長い期間セットするのであれば1500cc~2000ccくらいのもの、短いスパンでボトルを交換するスタイルであれば800ccを選択すると良いです。

個人的には少し大きめサイズのボトルで産卵させて、そのままある程度幼虫が大きくなるまで飼育するスタイルがおススメです。
また、産卵に使う菌糸ボトルは自分でブロックを崩して詰めたものではなく最初からボトルに入っている製品を買う事をおすすめします。

いくつか理由はありますが、一番は菌糸の勢いが安定しているからです。菌糸の勢いが強いと卵や幼虫が勢いに負けて死んでしまう事があります。

 

また、詰めるのが非常に上手な人は全然OKだと思うのですが、そうでない場合ですと菌糸ボトルの品質にムラが出る可能性があるのもリスクになります。

菌糸ボトル選びのポイント
■ 大きさは1500cc以上がおすすめ
■ 初心者は自分で詰めたものではなく既製品がおすすめ

底に敷くマット

産卵セットの床材となるマットですね。おすすめは針葉樹ベースの成虫管理マットです。
その辺の土や落ち葉などを持ってくるのはやめましょう。

  菌糸ボトル産卵セットの床材は針葉樹ベースの成虫管理マットがおすすめ。間違っても公園で拾ってきた落ち葉などの使用は避けましょう。

ケース

菌糸ボトルがある程度余裕を持って入るサイズのケースを選びましょう。

私の環境でははクリアスライダーという製品の大サイズを使っています。菌糸ボトルのサイズが800ccでも2000ccでもこのケースで大丈夫でした。
気になる方向けにリンク貼っておきます。

菌糸ボトル産卵セットの組み方

続いで具体的な組み方について、組み方は非常に簡単です。

菌糸ボトル産卵セットの組み方
①ケース内にマットを敷きます(1~2cm)
②菌糸ボトルの蓋をあけて、一か所をティースプーンなどでほじくります。
③そのままボトルを横に寝かせてケース内に投入します。
④生体を入れます。

これだけでOKです。

あとは産んでくれるのをじっくり待ちましょう。

セットを組んでからのポイント

セットを組んでからいくつかポイントがありますので書いていきます。

湿度の調整

菌糸は非常に水分を発生させやすい性質があるため、ケース内が蒸れる可能性が高いです。
そこで、様子を見ながらケース内に水滴が出てくるようであればケースの蓋をあけて換気してあげます。

湿度が高すぎると♀が産卵しない場合がありますので、注意したいポイントになります。

産み始めるまでじっくりと待つ

最初は♀が全然反応しないかもしれませんが、じっくりと待ちましょう。

 

菌糸ボトルの外に削りカスが出てくるようになっていれば産んでくれている可能性が高いです。
3週間~1か月ほどはじっくり待ちましょう。

ボトルの交換タイミング

♀が死んでしまうまでずっと交換しないという手もありますが、個人的にはある程度の期間での交換をおススメします。

 

大体2ヶ月ほど経過したら交換しています。

 

2ヶ月待たずとも、卵が見えたら交換してもいいと思います。
ボトル内である程度幼虫を成長させる事を考慮すると、あまり卵数が過密になるのは良くないと考えるからです。

セットを割り出す時のポイント

セットを組んで産卵はした!次は割出です!

  割出とは、産卵セットを崩して幼虫あるいは卵を取り出す作業のことです。

 

割出はとっても大事かつ楽しい作業ですよね、私も大好きな作業のひとつです。
菌糸ボトル産卵セットにおける割出のポイントは2つです。

ポイント1 幼虫が大きくなってから割り出す

まずは幼虫がちゃんと育ってから割り出す事です。初令幼虫、とりわけカワラ菌糸を餌とするクワガタ種の初令幼虫は非常に弱いです。また、卵も同様に管理する難度が高いです。

 

私もこれまでに何度も卵を腐らせてしまったり、幼虫を死なせてしまいました。

 

幼虫を可能な限り死亡させない方法として、しっかり幼虫が大きくなってからの割出をおすすめします。
目安としては2~3cmの2令幼虫になってからの割り出しが安心です。

ポイント2 ボトルを切る

割り出す方法についてですが、ボトル内の菌糸をスプーン等でほじくる方法が一般的ですが、これはおすすめしません。

 

菌糸というのはけっこう堅くなっている事が多くて、ほじる時についつい力が入ります。
その力がすっぽ抜けたりした時に幼虫を潰してしまった。。。なんてことが起きる可能性があります。

 

そこでおすすめなのが、ボトルを切る方法です。ボトルを下記のように切断して菌糸を丸ごと取り出す方法です。

この方法ですと、よほどの事が無い限りは幼虫を潰してしまう事はありません。
ボトルを切るノコギリは1500円程度で買えますので非常におすすめです。

産卵セットにおすすめの菌糸ボトル

最後に産卵セットにおすすめの菌糸ボトルを紹介しておきます。

大夢Kカワラ菌糸ボトル1400cc

おすすめしたい製品はこちらの菌糸ボトルになります。
では本製品のおすすめポイントを。

ポイント1 大きさ

このボトルは1400ccサイズですので産卵した卵が孵化してもしばらく大きくなるまでじっくり成長させられます。
カワラ菌糸に適用するクワガタ種の幼虫はいきなり添加剤モリモリの菌糸ボトルに入れると死んでしまう事があります。ですので産卵された場所で多少大きくなるまで育ててあげた方が死亡リスクは低くなると考えております。
そういった意味でもこの大きさはいいですね。たくさん産卵する♀だった場合にも容量でカバーできます。

ポイント2 品質が安定しており入手し易い

大夢Kは品質が非常に安定しており、商品の品質ムラがほとんどありません。また、インターネットを含めて様々な所で入手できる点も素晴らしい点です。欲しい時、必要な時にすぐに入手できるというのはかなり重要です。

少し価格は高めですが、品質は確かですので試してみてください。

まとめ

今回は菌糸ボトル産卵の実施方法について紹介させて頂きました。
主にカワラ菌糸を餌とするクワガタ種で用いられるこちらの方法、ポイントを抑えれば材産卵よりも楽な方法だと思います。
宜しければご参考になさってください。

本記事のまとめ
■ 菌糸ボトルの産卵セットは適した種類のクワガタを把握してセットする。
■ セットを組んでからは、湿度を気にしつつ産卵が行われるのを待つ
■ セットの割り出しは幼虫が大きなってから

今回は以上となります。
ありがとうございました。

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本記事を最後までお読み頂きありがとうございます。
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