飼育方法、ポイントを教えてください!
飼育初心者の方からお子様まで、とても飼育しやすい種ですので是非チャレンジしてみてください!
パプアキンイロクワガタは外国産のクワガタ飼育を初めてみようと思った時に、とてもチャレンジしやすい種類です。
流通が多く、飼育も癖がなく、そして何より美しいです。
そんな、魅力に溢れたパプアキンイロクワガタについて飼育方法を解説していきます。
本記事を読む事で、パプキンの基本的な情報は全部インプットできます!!
パプキン始めたい人!是非読んでみてください!
・パプアキンイロクワガタの基本的な飼育方法
・パプアキンイロクワガタの繁殖に挑戦
Contents
パプアキンイロクワガタってどんなクワガタ?
まずはパプアキンイロクワガタについて紹介させて頂きます。
僕もこのパプアキンイロクワガタ(通称:パプキン)は大好きなクワガタで、ブリードを始めてからずっと飼育しているクワガタの一つです。
以下に、基本情報を記載します。
パプアキンイロクワガタの基本情報
学名:lamprima adolphinae
産地:インドネシア・ニューギニア島(ワメナ、アルファックなど)
説明:キンイロクワガタ属の最大種です。他にもラトレイユキンイロクワガタやミカルドキンイロクワガタなどがいますが、大きさはパプキンが最大です。自然界では、♂は前肢にある扇形の突起を使ってベニバナホロギクの茎を切断して、そこから流れ出た汁を吸う様子が観察されています。
キンイロクワガタ属に属しているクワガタで、色彩変異がとても多彩な点が特徴的です。
カラーバリエーションは相当に豊富で、青、紫、緑、銅、黒などとその中間色があり多岐にわたります。
中でも、僕が好きなのはマジョーラカラーと言って、見る角度によって色味が変化する個体です。
上記写真個体もマジョーラカラーのパプキンですね。本当に美しくて、宝石のようです。
インドネシアのニューギニア島に分布しており、産地によって色彩が異なります。
生息地の標高は900~1700mとけっこうな高地ですね。
また、前肢にちょこんと付いている扇形のカッターのようなものを使って茎を切断して汁を吸うという面白い生態があります。
色々なクワガタがいるのだなあ、と感心します。
基本情報の説明については、下記の文献を参考に記載しております。
出典:世界のクワガタムシ大図鑑 (むし社)
飼育難易度は低い
パプキンの魅力は美しいだけでなく、飼育のハードルの低さにあります。
飼育初心者の方や、お子様にも飼育し易く間口がとても広い点もパプキンの魅力と言えます。
パプアキンイロクワガタの基本的な飼育方法
本種の飼育については、広いスペースも必要とせず細かい温度管理も不要です。
パプアキンイロクワガタの基本的な飼育ポイント
マット:普通の成虫管理用マット
エサ:ゼリー
温度:20度〜28度 単純に管理するだけなら温度の幅は広い
繁殖を狙った管理をする場合にはもう少し温度に拘りたいですが、単純に生体の美しさを楽しむ飼育をするなら暑過ぎず、寒過ぎなければOKです。
パプキンは見ているだけでも綺麗ですので、綺麗な個体をお迎えして小さいケースで愛でてあげるのも一つの楽しみ方だと思います。
エサのゼリーについては、長生きしてもらうためにも少しこだわっていきたいところ。
やはり定番のプロゼリーが安心です。
※ほとんどのブリーダーが使ってる定番ゼリーというのがわかる最高のゼリーだと思います。
パプアキンイロクワガタの繁殖に挑戦
次にパプキンの繁殖(ブリード)について解説していきます。僕の飼育部屋でもパプキンは常にブリードしています。
ついついブリードして増やしたくなる不思議な魅力がパプキンにはあります。
理想のカラーに近づけるように、選別交配をするのも楽しいです。
パプキンのブリードは、基本的なポイントを抑えれば容易ですので安心してください。
後食とペアリング
パプキンは羽化してから1〜2ヶ月もすると後食を開始して、ペアリング可能になります。
僕は後食してから1ヶ月くらいはエサを食べさせてから、ペアリング+産卵セットへと進めています。
環境や個体によってはもっと早くペアリングに進めてもいいと思いますが、まずは後食から1ヶ月程度を目処にペアリングに進めてみてください。
パプキンは♂が♀を殺してしまうという事は、ほとんど聞きません(僕の環境では0回です)。
そのため、ペアリングについては同じケースに♂と♀を入れる同居ペアリングでOKです。
同居期間は1週間程度で問題ありません。
fa-check-square-o後食とはなに?
後食:羽化した成虫がエサを食べ始める事
ペアリング:交尾のこと
羽化した成虫はいきなり交尾(ペアリング)・産卵ができる訳ではなく、活動を開始して少し期間を置く必要があります。
成熟した証拠としてエサの食べ始め(後食)を観察してから♂と♀の交尾(ペアリング)を促す飼育に進みます。
※例:後食してから3週間ほどでペアリング可能と言った感じで「後食」というワードを使います。
パプアキンイロクワガタの産卵セット概要
続いてはパプキンの産卵セットについて解説します。
パプキンは産卵セットのマット選びを間違えなければブリードは容易です。
以下、パプキンの産卵セットについてまとめます。
パプアキンイロクワガタ産卵セットのポイント
- 産卵材は基本的に不要。入れたい人は入れてOK
- マットは微粒子の無添加発酵マット
- マットの水分は握ってお団子程度に
- 温度は25度程度が理想
- 小ケースか中ケースで組む
ポイントは微粒子の発酵マットを選択することです。
パプキンは産卵材に産卵するタイプではなく、マットが固く詰められたところに産卵します。
マットの水分量については、定番の握ってお団子程度の加水でOKです。
以下に実際に僕がパプキンの産卵セットで使っているマットを紹介します。
これらのマットであれば、どれを使っても問題ありません。
産卵一番
僕も一番良く使うのはこの産卵一番です。価格も安く品質も高し、そして何より流通の安定性が素晴らしいですね。
十分に微粒子ですが、さらに細かくしたいという人は「ふるい」にかけて使う事でパウダー状の産卵一番が仕上がります!
Nマット
ここぞという時はこのNマットを使います。価格が少し高いですが、熟成されており粒子も産卵一番より1段細かい感じがします。
フェロールマット
このマットは少し臭いがキツイですが、粒子も大変細かくいい雰囲気です。僕はこのフェロールマットと産卵一番を混ぜて使うことも多いです。
少しお値段高めですので、絶対に失敗したくない時は奮発です。
パプアキンイロクワガタの産卵セット作り方
マット産みですので、基本以下のように加水したマットを詰めていけばOKです。
セットを作ったら、ペアリングを終えた♀とゼリーを入れてじっくり待ちましょう。
マットは状況に応じてガス抜きを
マットの袋を開封して、発酵臭がする場合には袋を開けたまま数日間放置してガス抜きをしましょう。
ガスが出た状態でセットを組むと、マットが熱を出してしまったりしてしまいNGです。
マットは臭いを嗅いでから使いましょう!
1〜2ヶ月放置したら幼虫を割出
セットを組んで1〜2ヶ月経過すると、ケースの壁面に小さな幼虫が見えてきます。
幼虫が見えたらセットを崩して幼虫や卵を回収しましょう。
パプキンの卵は非常に小さいので、可能であれば幼虫になってからの回収をおすすめします!
パプキン産卵セットに関する雑記も書いてますので宜しければ参考に見てみてください。
500ccくらいのボトルで羽化までOK
回収した幼虫は、マットもしくは菌糸どちらでも育てる事が可能です。
パプキンは小型種ですので、500ccくらいのボトルあるいはプリンカップで羽化まで飼育可能です。
よほどエサの状態が悪くならない限りは、エサ交換も基本不要です。
成虫になるまでの期間は大体ですが、8〜10ヶ月程度です。
以下、幼虫飼育のポイントをまとめます。
パプアキンイロクワガタ幼虫飼育のポイント
- 500ccで羽化までOK
- エサは発酵マットか菌糸どちらでもOK
- 温度は18度〜28度までOK(理想は25度ほど)
幼虫飼育についても、小さいな容器で管理できるの非常に手軽です。
まとめ
今回はパプアキンイロクワガタの飼育方法について紹介させて頂きました。
パプキンは飼育もしやすく、非常に美しい、そしてブリードする上でも選別交配で理想のカラーを狙える魅力的なクワガタです。
外国産クワガタ飼育の入門種としてもピッタリです。
是非飼育に挑戦してみてください!
本記事に限らず、疑問点や不明点がある方は遠慮なくお問い合わせください!
今回は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!