でもどうやって手に入れればいんだろう、どんな飼育環境が必要?
他にわからない事だらけ、助けてください!
本記事を読む事でカブトムシ飼育に関する情報が網羅的に理解できますよ!
fa-check-square-oカブトムシ飼育を始めたいアナタに
・この夏、子供がカブトムシを飼いたいと言っている。
・昆虫飼育に興味があり、カブトムシの飼育をしてみたい。
この記事を読んでくださっているという事は、アナタもしくはアナタの身近にいる人が「カブトムシの飼育」を始めようとしているのだと思います。
しかし、「カブトムシの飼育」をするにあたり色々な疑問・不安が浮かんできていると思います。
fa-check-square-oカブトムシ飼育への疑問や不安を解決!
・カブトムシってどんな種類でも飼えるの?そもそも種類とかあるの?
・飼育に向けて用意するべきものは?
・具体的にどうやって飼育すればいの?エサは?温度は?
・どうやって生体を入手すればいいの?採集?ホームセンター?
などなど、様々な「?」が浮かんでいると思います。
本記事では、クワガタ・カブトムシブリーダーの僕が「カブトムシの飼育」に関する疑問をとことん解決していきます!!
国産カブトムシはもちろん別記事で外国産カブトムシの飼育方法にも触れていきますよ!
これからカブトムシ飼育を始めたい人、既に始めていて何か疑問や課題にぶつかっている人、ぜひご自身の興味のあるところから読んでみてください。
それでは本編にいきましょう。
・カブトムシの入手方法
・カブトムシ飼育の準備
・カブトムシの成虫飼育
・カブトムシの幼虫飼育
・外国産カブトムシの飼育に挑戦してみよう!
・まとめ
Contents
カブトムシってどんな虫?
夏の虫と言えば「カブトムシ」それくらい日本では有名な昆虫ですよね!今一度カブトムシの基本情報をおさらいしておきましょう!
カブトムシの基本情報
学名:Trypoxylus dichotomus
産地:日本本州に広く分布しており、沖縄や北海道にも人為的に持ち込まれて固定されたとされている
説明:体長は最大で80mm近く、日本国内に生息する昆虫としてはかなり大きな昆虫ですね。夏の風物詩としても認知されており、カブトムシを知らない
日本人というのは存在しないのでは?というくらいに身近でメジャーな昆虫です。
学術的にはTrypoxylus dichotomusと呼ばれ、「カブトムシ属の仲間」になります。似たような仲間で微妙に違う種類(亜種)が6種ほど知られており、中国や朝鮮半島などに分布しています。
日本にいるカブトムシはヤマトカブトムシとも言われていて、クヌギやコナラなどの広葉樹の樹液を吸いに夏になるとゴソゴソと出てくる大人気の昆虫ですね。
・日本国産のカブトムシには似たような亜種が複数おり、中国や台湾などにも生息している!
・カブトムシの成虫は広葉樹に集まる。
カブトムシは奥深い
ほとんどの人はカブトムシと言えば国産カブトムシを思い浮かべるでしょうし、外国産カブトムシと言えばヘラクレスオオカブトは知っている程度だと思います。
ところが少し足を突っ込むと、カブトムシやクワガタの世界は想像以上に奥が深い事に気がつきます。
カブトムシの種類やその楽しみ方は多岐にわたります。
例えば・・・・・
カブトムシの楽しみ方
- ただ成虫の格好良さを眺める
- 繁殖に挑戦する
- 図鑑や書籍で見た事ない種を眺める
- 標本を作る
少し思い浮かべるだけでもこれだけ楽しみ方があります。
そしてそのそれぞれに奥深さがありますので、一生楽しめる趣味になり得ると、僕は思っています。
そんなカブトムシやクワガタの世界をもっと知りたいという人は是非、専門書を読んでみてください!
知らない、見た事もない、そんな種類を知る事ができますし、飼育方法についても深い知見が得られます。
当サイトでおすすめしている書籍については以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください!
カブトムシの入手方法
まずはカブトムシを入手しましょう!入手方法は主に2つですね。
- 採集してくる
- 購入する
⇨お住まいの地域によっては近くの山林でカブトムシを採集できると思います。近年では森林伐採などでカブトムシの生息域は狭くなっていると思いますが、まだまだ野外採集も可能ですね。
⇨もう一つは購入する方法です。購入先についてもいくつか選択肢がありますので後ほど解説していきます。
カブトムシを採集する
近くにクヌギやコナラなどの広葉樹がたくさん群生している山林があるという人は、夕方や明け方などに樹液の出ている木を見回ることでカブトムシを採集できる可能性があります。
あえてそのような場所に遠征するというくらいの採集マニアの方もいますね。
僕も過去に山梨県まで採集のために遠征した事がありますが、そんな事を友人とわいわいやるのも楽しいですね。
カブトムシを購入する
採集できるような環境が近くにない場合は、購入する事になります。
購入先は主に以下の3つです。
- ショップ
- イベント
- ヤフオク(ネットオークション)
⇨夏になるとペットショップや専門ショップにカブトムシが並び始めます。価格も国産カブトムシで安めに設定されている事が多いですね。場合によってはホームセンターなどでも売っています。
⇨クワガタ・カブトムシを趣味にしてる人というのは実はけっこう多く、年間を通して定期的に生体即売イベントが開催されています。このようなイベントを利用して入手する方法もあります。
⇨近くにショップもイベント開催もないという人はヤフオクというYahoo!が提供しているネットオークションを利用して個人ブリーダーさんから生体を購入できます。
ヤフオクは破格で買える事も多く、おすすめの選択肢です。
クワガタ・カブトムシを安く購入する方法については、ヤフオク利用をメインに以下の記事でまとめています。
興味のある方は合わせてチェックしてみてください。
カブトムシ飼育の準備
カブトムシをお迎えするにあたり、必要な飼育アイテムを一通り揃えておきましょう!
必要なものを以下まとめてみました。
カブトムシ飼育で必要なもの【成虫飼育】
⇨プラ製のコバエを防御できるケースがおすすめ
・成虫管理マット
⇨スギやヒノキベースのマット
・エサ
⇨昆虫ゼリーを準備しましょう。
・エサ皿
⇨足場にもなるので可能であれば準備してあげましょう。
カブトムシ飼育に必要なもの【幼虫飼育】
⇨プラ製のボトルタイプが管理しやすくおすすめ。
・エサとなるマット
⇨幼虫の住む環境そのものになるので、こだわって。
以下の記事では具体的におすすめのアイテムも厳選して紹介していますので、是非チェックして頂いて必要なものを揃えてみてください!
カブトムシの成虫飼育
ここではカブトムシの成虫飼育における日々のお世話(メンテナンス)について解説していきます。
と言っても、特に難しいことはありません。
日々観察してあげる時間があれば十分飼育管理できますので安心してください!
日々のメンテナンス
以下のことを日々のメンテナンスとして行っていきましょう。
- 単独飼育が基本
- 温度管理と置き場所
- エサ交換
- 床材交換
⇨カブトムシは単独での飼育・管理を基本としましょう。多頭飼育をすると、寿命を縮めてしまう可能性があります。
⇨国産であるカブトムシは基本的に温度管理は不要です。置き場所については、直射日光を避けてなるべく温度変化の少ない静かなところに置いてあげましょう。
⇨日々のメンテナンスのメインになるのがこれでしょう。エサのゼリーがなくなったらゼリー交換をしてあげましょう。
⇨ゼリーを食べ散らかしたり、成虫の尿によって管理マットが汚れてきます。汚れが目立ってきたら新しいマットに交換してあげましょう。清潔に保つことによって長生きにも繋がりますし、見た目も綺麗に保てます。
どのくらい生きますか?
ですが、なるべく長く生きてもらうためにエサにはこだわった方がいいですね。
エサが違うと、寿命が違います。
人間も同じですよね。やはり食べるものは大事です。
僕は一貫してエサはKBファームのプロゼリーをおすすめしています。
死の前兆となる行動や様子、長生きさせる方法については以下の記事でも詳しく解説しています。
宜しければチェックしてみてください。
繁殖に挑戦してみよう
せっかくカブトムシの成虫飼育をするのであれば、是非挑戦したいのが繁殖(ブリード)です。
国産カブトムシであれば特別な温度管理は必要なく、♀が産卵したくなる環境(産卵セット)を用意できれば繁殖飼育を楽しめちゃいます!
ペアリング(交尾)
まずは、ペアリングをしないといけませんね。
ペアリングには2つの方法があります。
- ハンドペアリング
- 同居ペアリング
⇨♀の上に♂を乗せてあげて交尾を促してあげる方法です。目の前で交尾を確認できますので観察という意味でも面白いですし、確実に交尾してることがわかるのも良い点です。
⇨ハンドペアリングでうまくいかない場合は、♂と♀を同じケース内で1週間ほど飼育してあげましょう。しっかり成熟したペアであれば問題なく交尾が完了しています。
カブトムシは交尾欲が旺盛ですので、ハンドペアリングで大体うまくいくと思います。
どうしてもダメな時は同居ペアリングに切り替えましょう。
カブトムシやクワガタは羽化して成虫になってから、すぐにペアリングや産卵をすることはできません。
種類によって期間は異なりますが、しばらくの間じっとして体を成熟させることで繁殖可能な状態になるのです。
これを見極める方法に「後食」の確認があります。
fa-check-square-o後食とはなに?
後食:羽化した成虫がエサを食べ始める事
ペアリング:交尾のこと
羽化した成虫はいきなり交尾(ペアリング)・産卵ができる訳ではなく、活動を開始して少し期間を置く必要があります。
成熟した証拠としてエサの食べ始め(後食)を観察してから♂と♀の交尾(ペアリング)を促す飼育に進みます。
※例:後食してから3週間ほどでペアリング可能と言った感じで「後食」というワードを使います。
国産カブトムシであれば、後食を開始してから2週間ほど経過していれば成熟したと考えて良いです。
産卵セットの作り方
続いてはカブトムシの産卵セットを作っていきましょう!
fa-check-square-o産卵セットについて
「産卵セット」ってなんですか?
クワカブの繁殖では産卵セットを上手に作れているかどうかで、成否が別れます。
飼育する種類によって産卵セットの作り方も変化しますので、上手に産卵セットを作ることがブリーダーの手腕にかかっているというイメージですね。
カブトムシの産卵セットで用意するものは以下のアイテムです。
- 飼育ケース
- 産卵用のマット
- エサのゼリー
⇨産卵セットを作るためのケースを用意します。おすすめは大ケースですね。
⇨産卵セットに使うマットは特にこだわりたいところです。基本セオリーとしては無添加で微粒子、なおかつ熟成されているということ。
僕はカブト系の産卵では基本的にダイナステスマスターズさんの産卵マットをセレクトしています。
マットについては以下の記事でまとめていますので読んでみてください!
産卵セットの中にもエサを入れるのは必須です。特に産卵は非常に体力を酷使しますので、プロゼリーを選択してあげてください。
産みの良さも変わりますよ!
産卵セットに必要なアイテムを揃えたらいよいよセットを組んでいきましょう。
と言っても、難しいことはありません。以下のポイントを抑えてセットすればOKです。
⇨袋を少し開けて、臭いが消えるまで放置すればOKです。
・マットの加水は「握ってお団子」になる程度に
⇨加水し過ぎはNG、ギュッと握ってお団子が作れる程度の加水を
・マットはケースの7割程度を固く詰め、上1割はふんわりと
⇨あまりにも固く詰めるのもNGです。全体重を乗せて詰めるのはやめましょう。
以下の図のように詰めてセットしてあげましょう。
足場については大きめのバークチップを利用するのもGoodです。
セットを作ったら、ペアリング済の♀を入れて放置しておきましょう!
2〜3ヶ月もすれば幼虫の姿がケース壁面に見えてきます。
・産卵セットに♀を投入したら週に1回は様子を見てエサゼリーの交換をしてあげましょう!
カブトムシの幼虫飼育
無事に幼虫を得られたら、今度は幼虫飼育です。
カブトムシの幼虫飼育は非常に手軽。
ケースにエサ用マットと幼虫を入れて放置
これが基本になります。
国産カブトムシは常温管理でOKですので置き場所の配慮と、エサ交換を普通にやっていれば翌年には成虫が羽化してきますよ!
以下にポイントをまとめます。
カブトムシ幼虫飼育のポイント
大ケースなら4〜5頭。1頭ずつ飼育するなら1500cc程度のボトルがおすすめです。
・エサ用マットの選択
エサ用マットは産卵マットとは違い、栄養が添加されたものを選択しましょう。
・ケースの置き場所
なるべく温度変化が少なく、直射日光が当たらないところで管理します。ベランダや庭に放置していると死んでしまいますので注意。
・エサの交換
フンが目立ってきたらエサを交換しましょう。そうでなくても3〜4ヶ月に1度くらいエサを交換してあげると良いですね。※ただし、サナギや全蛹(サナギの直前状態)でケースから出してしまうと危険ですので最後のエサ交換は4月くらいまでに終わらせるように計画しましょう。
カブトムシの幼虫飼育については以下の記事でまとめていますので、チェックしてみてください!
外国産カブトムシの飼育に挑戦してみよう
国産カブトムシの飼育でカブトムシにハマったみなさんにお勧めしたいのが、外国産カブトムシの飼育です。
外国産カブトムシの中には目を見張るような美しく、かっこいい種類がたくさんいます。
次項からはそんな外国産カブトムシの飼育について書いていきたいと思います。
外国産カブトムシ飼育の魅力
外国産カブトムシの中には見たことのないような種がたくさんいます。また、生体を通して産地となる諸外国にも興味が湧いてきますね。
世界にはこんな昆虫がいるのか!と感動します。
僕が一番最初に飼育をした外国産カブトムシはヘラクレスオオカブトでした。
ヘラクレスの存在自体は子供の頃から知っていましたが、図鑑でしか見たことのない昆虫であり憧れの存在だったんですね。
大人になった今、ヘラクレスの飼育を始めたのですが、もう本当に感動の連続でした。
その国の雰囲気をカブトムシ飼育を通して味わえますよ!
外国産カブトムシ飼育の難しさ
外国産カブトムシ飼育の一番のハードルは、温度管理でしょう。
飼育したい種類にもよりますが、基本的には彼らが住んでいる場所の温度に合わせた温度管理が必要になります。
日本は夏は異常に暑く、冬は雪が降るほど寒いです。
この過酷な環境に耐えられる外国産カブトムシはほぼいません。
そのため、夏冬の温度調整が必須になるんですね。
とは言え成虫を鑑賞用として飼育するだけであれば、エアコンでの管理までは必要ないケースが多いです。
繁殖を目的とした飼育をする場合には、エアコン管理が必須です。
種類別外国産カブトムシの飼育方法
ここからは僕が実際に飼育繁殖をした外国産カブトムシについて、別記事でまとめていますので飼育方法を紹介していこうと思います。
ヘラクレスオオカブト
外国産カブトムシの代表と言えば、このヘラクレスオオカブトだと思います。
知らないという人を探す方が難しいのでは?というくらいに有名な本種、繁殖を狙うにはエアコンでの温度管理無しでは厳しいです。
その一方で成虫を鑑賞用として飼育する分にはエアコンでの温度管理は必須ではなく、誰でも気軽に飼育を楽しめるフレンドリーな1面を持っています。
ヘラクレスの飼育については以下の記事でまとまていますので、興味のある方はチェックしてみてください!
まとめ
本記事はカブトムシ飼育についてまとめてきました。
これから飼育を始めてみようと考えてる方、既に飼育していて外国産カブトムシにも手を出そうと思ってる方、そんな方々に向けて少しでも参考になる情報を提供できるように、これからも記事執筆をしていこうと思っています。
今回の記事に限らず、不明点や疑問がありましたら問い合わせより遠慮なく連絡してください!
最後までお読み頂きありがとうございました!
是非、奥深いカブトムシ飼育の世界に足を踏み入れてみてください!